大正から昭和　　鮮やかな茶系を含む鮮やかな
オレンジの地色に銀ラメが浮き出ています。
横列10段に2段の糸が抜かれて織られており、
絽の形成の折り方で成り立っています。
細い銀糸が織り込まれているのだと思いますが、
その上から分厚く、丁寧に日本刺繍で朝顔の赤い花弁
濃い緑の葉、葉の陰影は金糸銀糸で現わされています。
こんなにも丁寧に時間をかけて刺繍が施されたの
ですね。いつまでも眺めていたい感があります。
この帯が当店に来てくれたた時、この帯は半分に
折られた状態でした。おそらくお気に入りの帯であった
ので、思い出を宝にして年を経ても小袋にして
もっておられたのでしょう。あまりの刺繍の素晴らしさに
たとえ少々織り目が見えたとしても、太鼓の刺繍として
十分活きる品と自信をもっています。
只、太鼓の刺繍の最上部に、汗で色が移ったのでしょう、
藍が染まっている部分があります。これは太鼓作りの
時に工夫すれば隠せます。前部分は何の問題もありません。
7月から９月、背中に自信をプレゼントしてくれます。

単位	B	C	D
ｃｍ		１

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